ビビり犬との暮らし方

保健所から元野犬の保護犬をお迎えして1ヶ月。想像以上になつかない現実を直視

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保護犬はなつかないって聞くけど、本当なのかな
保護犬をお迎えしたけど、思ってたのと違う…

こんな風に悩んでいませんか?

我が家のゴンは、保健所からお迎えした元野犬の保護犬です。
この記事を書いている今でこそお迎えから8ヵ月が経っていますが、今回はあえて、1ヶ月の頃を振り返って書いてみたいと思います。

保健所からお迎えする際に、保健所の職員さんから言われたことを今も覚えています。

「元野犬は懐くのに時間がかかるし、もしかしたら懐かないかもしれない。一般的に思い描く犬との生活とはギャップがある可能性が高いです。」

お迎えする前から心の準備もしていたつもりでしたが、ぶっちゃけ想像以上に怖がられています。

この記事では、元野犬の子をお迎えしてからの1ヶ月間、どんな様子だったのか、どんなことで悩んだのか、そしてどんな小さな変化があったのかをリアルに綴っていきます。

今、保護犬がなかなか懐いてくれなくて落ち込んでいる方や、これからお迎えを考えている方の参考になれば嬉しいです。

ガブゴン
ガブゴン
リアルな経験談を書くので、是非最後まで読んでください!

ちなみに、お迎え当日の様子や準備についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

【長距離移動】保護犬を保健所から迎える準備と当日の流れ。元野犬と片道650kmの大移動保護犬(特に元野犬)をお迎えしようと検討しているとき、「本当にお迎えしても大丈夫なのかな?」と不安になりますよね。 私たちもお迎え前は...

【体験談】元野犬は本当になつかない?→ 想像以上でした

1ヵ月たっても、私たち家族にはまだほとんど懐いていません。
でも、「この家は安全な場所だ」とは思ってくれたようです。それが、当時の私にとっては何より嬉しい変化でした。

保護犬がなつかない理由

保護犬の中には、過去に人から虐待されていたり、まったく人と接したことがなかったりする子がいます。
特に元野犬の場合は、人間社会に触れた経験がなく、そもそも「人は怖い存在」という認識を持っていることがほとんどです。

そうした背景から、初期の行動としては以下のような反応が見られます。

  • 逃げる
  • 固まって動かない
  • 吠える/震える
ガブゴン
ガブゴン
我が家のゴンさんはコンプリートでした。逃げるし、固まるし、震える。吠えはしなかったですけどね

保健所の職員さんからも聞いたのですが、なつきやすい傾向にあるのは↓このような特徴がある子だそうです。

  • 保護した時期が幼い
  • 保健所から引き出してくれた時期が早い
  • 生まれつきの性格(おっとり・社交的など)も影響あり

あくまでも傾向としてですが、人馴れするのが早かったり、そもそも人を怖がらずに寄っていく可能性が高いとのことでした。

実際に保健所で色んな子を見たけど、成犬で私たちに寄ってくる子はおらず、生まれたばかりぐらい幼い子は寄ってくる印象です。

ガブゴン
ガブゴン
どれだけ外の過酷な環境で生きてきたかが7直結しているかもしれませんね…

ゴンは特にビビりなので極端な例かもしれません

保護犬(特に元野犬)は人が怖いというのは理解して保健所に訪れましたが、そのとき収容されていた中でもゴンは特にビビりな子でした。

人が近づくと、ひたすら壁際に逃げようとし、それ以上逃げられないと分かると今度はピタッと硬直してしまう。
まるで「もう、どうしようもない」と諦めているように見える姿でした。

それでも絶対に攻撃的にはならないし、直感で「先住猫のガブと相性がいいのはこの子だ!」とビビッと感じたのでゴンを引き取ることにきめました。

保護犬(元野犬)を迎えて1ヶ月。リアルな暮らしの様子

ここからは、超ビビりな元野犬・ゴンが我が家に来てから1ヶ月間の、リアルな暮らしの様子を紹介していきます。

保護犬を引き取ってからお迎え初日〜1週間

まず基本情報として、ゴンは岡山県から神奈川県までの大移動(片道約650km)を、車で一緒に頑張ってくれました。

道中で排泄してしまう場面もありましたが、到着後は体を拭かせてもらい、そのままぐっすり眠ってくれました。
長距離移動で相当疲れていたんだと思います。

翌朝になると、ペットサークルの中を静かに探検していて、「この子、意外と環境への適応力は高いかも?」と思わせてくれる様子も見られました。

とはいえ、人の視線に気づくとピタッと動きが止まり、端っこに寄って固まるのは変わらず……。やっぱり人に対しての警戒心はかなり強い印象でした。

期待以上の行動で嬉しかったことは2つあります。

  1. トイレは教えなくてもシーツの上でできた
  2. おもちゃを置いておくと、勝手に遊んでくれた

これには正直ビックリしました。
「えっ、ちゃんと遊べるんだ」「トイレも完璧じゃん…!」って、内心感動していたのを覚えています。

とはいえ、「人の目があると固まる → ウロウロする → 人が動くと逃げる」という行動パターンは、毎日のように繰り返していました。

↓お迎え当日の様子は、別記事で詳しくまとめています

【長距離移動】保護犬を保健所から迎える準備と当日の流れ。元野犬と片道650kmの大移動保護犬(特に元野犬)をお迎えしようと検討しているとき、「本当にお迎えしても大丈夫なのかな?」と不安になりますよね。 私たちもお迎え前は...

保護犬を引き取ってからお迎え1週間〜1ヵ月

お迎えから1ヵ月経過するころには、ペットサークルは一部撤去して、自由に出入りできるようにしていました。

その効果もあってか、人がいないとき限定で、行動範囲が広がり、家の中をウロウロする姿が見られるように。カメラ越しにその様子を見て、「あ、ゴンもゴンなりに安心してくれてるのかも」と思えた瞬間でした。

ガブゴン
ガブゴン
先住猫のガブのことが好きになったようで、人が寝静まるとガブに「遊んで〜」とアピールするようにもなりました…!

それでも人が起きているときは基本的に隅っこ暮らしなのは変わらないし、近くにいこうもんなら壁にめり込むぐらい後ずさりします。

1ヵ月時点での「なつき具合」をまとめるとこんな感じです。

  • 人は気になるけど、なついていない
  • でも、猫のことは大好きになった
  • 家の中は「安心できる場所」として認識してくれた

「家は安心できる場所」って思ってくれたことが、何より大きな一歩でした。
なつくにはまだまだ時間がかかりそうだけど、それでも「ここにいて大丈夫」と思ってくれたのは、とても嬉しい変化でした。

保護犬になついてほしくて試したこと

実家でも保護犬と暮らしていた経験もあったのですが、ビビりの保護犬と暮らしたことはなく、探り探りでゴンと一緒に成長している主です。

そんな私が実際に試したことはこちら↓

  • 視界の端にとらえる程度にして、ゴンを凝視しない
  • 手からおやつをあげて距離を縮めてみる作戦
  • 大きな音をたてない
  • いきなり動いてビックリさせない
  • 優しく声掛けをする(しつこくない程度に)

ぶっちゃけ効果があるのかどうかは、ゴンがビビりすぎてよく分からないことが多いです

でも、おやつの好き嫌いが分かってきたのは嬉しかったポイント
「これは食べた」「これは見向きもしない」みたいな発見がちょっとずつ増えていくのは、小さな楽しみでもありました。

ガブゴン
ガブゴン
なれてくれるまでは、行動の積み重ねだと思って接しています…!

なついてほしくてやったけど止めたこと

探り探りすぎて色々やったし、ほとんどの行動に効果があったかの実感は薄いのですが、特に響いてない感じがしたのは次のような行動です。

  • 横に座ってツーショットを撮ってみる(物理的に距離を縮める)
  • 真横で寝てみる

近くで寝るのって、慣れてきた子なら安心につながる行動なんだと思います。
でもゴンの場合、人が近くにいる間はずーっと硬直モード。

ごはんも食べないし、トイレにも行かない。「これは逆効果かも」と思って、無理に続けるのはやめました。

保護犬(元野犬)と暮らして1ヶ月経過して分かった「なつく」ということ

ゴンと暮らしてきて感じたのは、

「もしかしたら思い描くわんちゃんとの生活は出来ないかもしれません」

お迎え前に保健所の職員さんから言われたこの一言の重みです。

でも、初日から1ヵ月という短い期間でも、ゴンはゴンなりにたくさんの変化を見せてくれました。行動範囲が広がったり、猫に対して心を開いたり、好きなおもちゃで遊ぶ姿を見せてくれたり。

それらの小さな変化は、確かに「人や環境に慣れよう」と頑張ってくれている証拠だと思っています。

いっても1ヵ月もあれば慣れるでしょ

もしそう思っていたら、ビビりの元野犬との暮らしには、ギャップに打ちのめされる可能性があります。

この記事を書いている今も、私の心にはこんな疑問がよぎります。

  • ゴンが私たちを信用して、スリスリしてくれる日は来るのかな?
  • 一緒に遊んでくれる日は、本当に来るのかな?

でも、「人になれる」ということが、必ずしもスキンシップや甘えん坊な態度ではないと、今は思っています。

少しずつ、少しずつ、1ヵ月という時間は、「なつくための準備が始まる時間」なんだと、今では感じています。

保護犬がなつかなくて悩んでいる人に伝えたいこと

少しずつ慣れてきた今だからこそ、悩んでいた頃の自分に伝えたいことがあります。
そして同じように「なつかなくて悩んでいる人」にも、心から伝えたいことがあります。

人が諦めなければ犬は応えてくれると信じることが大切

このマインドがないと、ネガティブな感情に引っ張られるときがきます(実際に私も経験済み)。

「どうして懐いてくれないんだろう?」「何年かかるんだろう…」そんなふうに悩んだ日も何度もありました。
今だから言えるのは、その気持ちはとても自然なものだということ。
むしろ、その葛藤を経験するからこそ、変化に気づいたときの喜びは何倍にも感じられるのだと思います。

それでも毎日ゴンが少しずつでも変化していることに気づくと、その成長が嬉しくてしょうがないという気持ちのフェーズに入りました。

  • 全然なつかなくても焦る必要はない
    →「この子のペースでいい」と思うことで、気持ちが楽になります。
  • 安心して生活できる環境を作る
    →音、ニオイ、人の動線などにも敏感なので「快適」を最優先に
  • 距離を無理に縮めようとせず、適度な距離感を保つ
    →目を合わせすぎない、触ろうとしない、など“あえてそっとしておく”選択も大事。
  • 愛情表現を適切にしていく
    →声かけ、目線、やさしいトーン、小さなご褒美。伝わるタイミングがきっと来ます。

このようなことを意識していれば、少しずつでも応えてくれるはずです。少なくとも私はそう信じています。

まとめ

元野犬のゴンをお迎えして1ヶ月のころを振り返り、今回の記事を書きました。

よくショート動画で流れてくるような犬のように、スリスリしてくれるわけでもないし、膝の上に乗ってくることもないので、ギャップを感じる人はいるかもしれません。

もし今、「懐いてくれない…」「距離が縮まらない…」と感じている方がいたら、私から言えることは一つです。

今悩んでいるあなたも、ここまで読んでくれたこと自体が“前向きな一歩”だと思います。一緒に頑張っていきましょう!

結局はこれだけです。

私がポジティブになれるようになったように「焦らず」「比べず」その子のペースを信じてみてください。それが、いちばんの近道かも…?

↓ゴンを引き取った当日の様子はこちらの記事にまとめています。

【長距離移動】保護犬を保健所から迎える準備と当日の流れ。元野犬と片道650kmの大移動保護犬(特に元野犬)をお迎えしようと検討しているとき、「本当にお迎えしても大丈夫なのかな?」と不安になりますよね。 私たちもお迎え前は...

↓お迎えしてから1ヵ月経過の様子については、動画でもまとめているので是非みてください!