私自身も、岡山県倉敷市の保健所から元野犬のゴンをお迎えするとき、同じような気持ちで漠然と不安になり、何度も調べました。
- 今の環境でお迎えしても平気なのか?
- 本当に自分が最後までお世話することが出来るのか?
- なついてくれなかったらどうしよう
一つ解決しても、次の不安が浮かんできて、きりがないな…と感じたのを覚えています。
結果として、私はゴンを引き取って後悔していません。でも、正直めちゃくちゃ悩んでいるのも本当です。
この記事では、保護犬(元野犬)と暮らして感じた「大変だったこと」「今も悩んでいること」「その中でも感じる喜び」を、超リアルな体験談としてまとめています。
少しでも参考になれば嬉しいです。
保護犬を飼うと後悔するのは本当?主な原因5選
「保護犬を飼うと後悔することってあるの?」
実際に私が元野犬のゴンを迎える前、何度も検索したキーワードです。
同じように不安を抱えている人のために、私自身の経験と、多くの人が悩んでいる「後悔の原因」を5つにまとめました。
後悔する原因①:保護犬は懐きにくい
「思ったより全然懐かない…」
保護犬との暮らしで、最初にぶつかる壁かもしれません。
保護犬をお迎えする場合、多少なりとも背景を知っておくべきことがあります。みんながみんな同じではないですが、保護犬の中には「過去に人から虐待を受けた子」、「人と接したことがない子」がいます。
私がお迎えしたゴンは元野犬だったので、恐らく人間社会に触れた経験はなく、「人は怖い」という認識を持っていることがほとんどです(保健所の方に話を聞きました)。
このような背景があることから、最初は以下のような反応が見られます。
- 逃げる
- 固まって動かない
- 吠える/震える
後悔する原因②:散歩練習がうまくいかない
「散歩したいのに家から出るのも怖がる…」
散歩練習は私もぶち当たっている壁です。
InstagramなどのSNSを見ていると、かなり個体差はあるように感じますが、本当に散歩練習は難しいです。
と今でも悩むぐらいレベルに散歩練習を怖がります。外にいる一般的に思い描く犬のレベルになれると思って引き取ると後悔します。
後悔する原因③:思ったより金銭面で負担がかかる
「保護犬の初期費用高いし、毎月の出費も厳しい…」
保護犬を引き取る場合、まず初期費用がかかります。
保護犬の譲渡は、大体10,000円〜60,000円ほどかかります。
一応注意点として、この価格は犬についてる価格ではなく保護〜譲渡までに必要だった医療やケアの費用に対して請求されているものです。
具体的な内訳は、以下のようなものです。
- 不妊や去勢の手術
- 健康診断
- 混合ワクチン接種
- 狂犬病ワクチンと登録費用
- 医療費 (怪我や病気の治療をしていた場合)
初期費用だけでそんなにかかるのに、毎月の出費もあるし、シニア犬になってからは追加でお金がかかってくるのを覚悟しておく必要があります。
実際に私がゴンを引き取ることで、かかった費用の詳細は↓の記事で紹介しています。金額に悩んでいる方は参考になると思うので是非みてみてください。
後悔する原因④:長時間家を空けることが出来ない
「泊りでテーマパーク行きたい!…あ、でも犬のお世話どうしよう」
私は実家でも犬と暮らしていた経験があるので、初めて犬と暮らす方は想像以上に直面する課題になります。
犬と生活する場合、やらなきゃいけないお世話が多数あります。
- ご飯とお水をあげる
- 散歩
- トイレ掃除
- ブラッシング
- 歯磨き
- 一緒に遊ぶ
毎日するお世話としての代表はこんな感じです。
一緒にお出かけできて、車も好きな犬であれば、ある程度の遠出であっても一緒に行けば問題ないとは思います。
でも先にお伝えした通り、保護犬は慣れるまでに期間がかかることが多く、散歩ですら猛練習のうえで出来るようになる可能性があるといったレベルです。
人ごみにいくとパニックになる子も多いので、遠出できなくなるかもしれないという覚悟でお迎えする必要があります。
後悔する原因⑤:ずっと一緒じゃないという覚悟
「いつかはこの子も…」
犬の方が先に旅立つことの方が多い。それを、あらかじめ心に留めておくことも大切です。
悲しい話しなので曖昧にしてしまいがちですが、実際に直面した私からするとペットロスはなめない方が良いです。
終わりだけを見てお迎えする必要はないと思っていますが、覚悟は頭の片隅ぐらいには置いておいた方が良いです。
【リアル体験】元野犬を迎えて9ヵ月、想像以上に大変だったこと
ここからは実際に私がゴンを引き取って体感していることを、偽りなく紹介します。
人馴れにはまだ時間がかかっています
この記事を書いている今は、ゴンを迎えてから約9ヵ月(=もうすぐ1年)になりますが、結論として人馴れしていません。
最初は近寄っただけで壁にめり込むぐらい逃げようとしたり、バタバタとに逃げ回った後に隅っこで固まったりしていました。
それに対して今は壁にめり込むぐらい逃げることはなくなったけど、近寄ると隅っこに行くのは変わりませんが、今はそれも「ゴンの安心スタイル」なのかなと見守るようにしています。
他にも今の状況は以下の通りです。
- 仕事から帰ってきたり、朝起きてきたり等の長時間人がいなかったのに急に人が同じ部屋にくると震える(すぐおさまるけど)
- 人がいるときにペットサークルから出てくることはない
- 散歩練習は暴れすぎてて逆効果に感じたので休止中
特に散歩練習は正解が分からずに試行錯誤の日々ですが、今はとにかく嫌なことをしないという方向である程度の距離感を保ってあげることを意識しています。
「散歩練習すぐにしないと外出れなくなるよ?」という声をたくさん見かけますが、我が家のゴンはビビり度合のレベルが違いすぎて、世の中のビビり犬がビビりじゃないと感じるほどです。
人馴れしていなくても猫は好きになるかもしれない
ゴンを引き取り、思ったよりも人馴れしなくて困ってはいますが、ゴンにとって唯一心を許しているのが先住猫のガブです。
人がいない時間を狙って、ガブに遊んでほしいアピールをして、ガブにあしらわれているのをよくペットカメラで見ています。
ガブがいなかったら人と遊ぶこともできず、一人遊びしかできない状況になるところでした。
先住猫のガブもなんだかんだで気にかけている様子をよく見かけるので、良かったなと思っています。
猫と犬って相性が心配…と思うかもしれませんが、少なくとも我が家のように猫の存在が犬の安心感に繋がることもあります。
保護犬と幸せに暮らすために大事な3つのこと
ここからは保護犬と暮らしていく中で、人と犬の双方が幸せに暮らしていけるように気を付けるポイント3つを紹介します。
焦らず、その子のペースに合わせる
保護犬はすぐに懐くとは限りません。
このぐらいの気持ちでお迎えしてもらい、焦らず犬のペースに合わせてあげるのが大事だと思います。
私自身、最初はゴンに少しでもはやく慣れてほしくて最初は距離を詰めすぎたり、散歩練習を半ば無理矢理やったりしていましたが、今思えば後悔しています。
その子に合わせたペースで一緒に成長するのが正解なので、すべての子に当てはまる正解がなく難しい問題ではあります。
↓ちなみに初めて外に散歩練習しにいった動画もあるので、どんな様子だったのか気になる方は是非みてください。
手間と時間を惜しまない
正直な話し、ビビりな保護犬をお迎えした場合、めちゃくちゃ手間がかかるシーンがあります。
それは病院です。
ビビりすぎて、バリケンに入ってもらうたびに糞尿をまき散らすし、病院についてからも診療室で逃げ回るし漏らします。
良い先生に診てもらえているので、「大丈夫ですよ~、怖いよね~」と犬にも私たちにも配慮してくださっていますが、大変であることに違いはありません。
分かりやすいのは上記のようなイベントですが、日常でも「慣れてくれないな…」「どうしたら良いんだろう」と試行錯誤の日々になります。
もちろん慣れてくれてからも、思い描く通常のお世話は毎日ありますし、慣れてくれたからと言って病院はずっとその調子かもしれません。
どんな子でも愛をもって接する覚悟と、自分の精神状態に余裕がないと正直難しいかもしれません。
それ相応の出費は頭に入れておく
保護犬は環境によっては初期費用で治療費が発生する可能性があります。
毎月の出費は視野にいれておくのは当たり前として、初期費用は多めに見繕っておきましょう。
私も最初の何か月かは病院通いを結構しました。
保護犬は後悔ばかりじゃない。嬉しいことの方が多い
ここまで保護犬をお迎えすると後悔する話しばかりしてきましたが、私自身ゴンをお迎えして心から良かったと思っています。
保護犬をお迎えすることで嬉しかったり、楽しくなったりしたことを一部ですが紹介します。
少しの成長でも嬉しい
人馴れしていない元野犬のゴンですが、それでも毎日のように少しずつ変化があって、その様子を見ているのが本当に嬉しいです。
- 以前より手からおやつを食べてくれるのがはやくなった
- 撫でられるのに慣れてきた
- 私たちの様子を自分から顔を出してよく見てくるようになった
- 猫との距離感をつかみつつある
あげればきりがないのですが、最初がビックリするぐらいのビビりな子だったからこそ、少しの成長に喜びを感じています。
毎日違う表情が見れる
ビビりであるがゆえか分かりませんが、今まで実家で一緒に暮らしてきた犬たちと比べても感情表現が豊かな子だと感じます。
手からおやつをあげるときも好き嫌いが態度で分かりますし、困っているときの顔や嬉しそうな顔、ガブと遊びたいけど人がいるから我慢してる声などなど…。
感情表現ゆたかすぎて、人になれたあとの姿を思い描くだけで楽しみでしょうがないです。
ぶっちゃけ家にいるだけで最強
これを言ってしまえば全て終わりなのですが、ぶっちゃけ家にいてくれるだけでも幸せをもたらしてくれるのが保護犬です。
まとめ:後悔するかは自分次第
保護犬との暮らしは、正直なところ大変なことがたくさんあります。人馴れしなかったり、散歩ができなかったり、費用も想像以上にかかります。
それでも、私はゴンと出会い、一緒に暮らすことを後悔していません。
なぜなら、少しずつ変わっていく姿を見るだけで、本当に嬉しいし楽しいから。
成長の可能性は無限大な犬だと思っています(笑)
「保護犬を迎えて後悔するかもしれない」と不安になる気持ちは、ものすごく分かりますし、私自身もかなり調べてからお迎えしました。
でも、ちゃんと覚悟をもって、その子のペースを大切にできるなら、後悔よりも幸せの方が確実に大きくなっていくはずです。
この記事が保護犬をお迎えするか悩んでいる人の参考になったなら嬉しいです。
この記事では “後悔しないための心構え” を中心に書きましたが、我が家のリアルな生活の記録も別記事で紹介しています↓
YouTubeでは元野犬のゴンと先住猫ガブの様子をリアルに発信しているので、見てくれると嬉しいです。




